2008年 10月 25日
10月25日(土)★高宮武郎
10/25曇り
この日、私は疲れていた。
いや、私だけではない。
劇団員達が溜め息を吐き、猫背気味にサムラウ(*'-^)-☆稽古場には、澱んだ空気が漂っている。
そう、皆が連日の稽古と作業で疲れていたのだ。
そんな稽古場の片隅で、早稲弁をガサガサかき込む男が居た。
食べる姿にはいつもの精彩さはない。
彼も疲れて居るのだろう。
だから彼が突然「今日、日記ですから」と無遠慮に、そして弁当を食べ終わるか否かの瞬間に、抜き打ちの様に、しかも上目使い気味に投げ掛けた、サクっとした言葉は、私の胸をサクっと射抜いた。そうサクっとね。
彼の名はジョイ(仮)
インリン・オブ・ジョイあっつん(仮)
劇団では中堅所の衣装部、インターネット部、そしてお日記番としてポニョポニョ(*'-^)-☆している。
彼の本名が知りたければ、ぜひ劇場へ足を運ぶ事をお勧めする。
正体が判る筈だ。
彼の名はインリン・オブ・ジョイあっつん(仮)
劇団で稽古場日記を取り仕切る男。
この日、稽古に座長の姿はなかった。
お仕事につきNGだったのだ。
頭からの通し稽古に、頭から登場する筈の座長が居ない。
あの軽快な語りを聴く事が出来ないのは残念だ。
だがそれはそれ、ブチくんが代役として座長の口まねをしつつ語りはじめた。
この日はグランドショーの稽古が長引き、通し稽古に入る時間が遅くなった日だ。通しも中盤、時間ももう22:00頃にさしかかっている。
そしてその時、事件が起きた。
その場に居ないはずの座長がそっと稽古場に入って来たのだ。
気付かずその場をスタートさせるブチくん。
そーっとその背後を取り、ブチくんの後ろに座る座長。まさにその姿は我々に、獲物を狙う猫科の動物を連想させた。
そして、ブチくんが座長の様にことさら真似た芝居で饅頭を食べ、台詞を言った時、ハモる様に座長の声が!
ビクッっと一尺程飛び上がるブチくんに、ニヤリと会釈をする座長。
ブチくんは居るなら言ってよ〜的なハニカミと大量の汗をかきながら袖へ退場。
そのまま座長は悠々と芝居を続けるのだった。
まさにしてやったりの瞬間だったろう。
絶妙の間。絶妙のタイミング。
まさに、仮装大賞の一場面を生で観るがごとし。
腹を抱えて笑う劇団員は、こんな事がちょくちょくあるから、劇団は止められねぇ〜と思った事だろう。
疲れも吹き飛ぶ瞬間である。
さて、この日は本当に皆疲れきっていた。
最後の最後に某ジョイくんが、ちずさんのお着替え中のカーテンの中に突撃を敢行し、これを見事に成し遂げた。
もう一度言おう。
この日は本当に皆疲れていたのだ。
私にはちずさんの鋭い悲鳴と共とジョイくんの「わぁっと!」がまるでデュエットのハモリのように聞えた。
お日記番自らネタの提供をするとは、何と言う精神!
ありがとうジョイくん!最後の最後に、美味しいネタを!
ありがとう!ジョイくん楽しい一日を!
ありがとう!また会う日まで!
by sugoroku-raimei
| 2008-10-25 02:14
| 陽炎・稲妻・水の月